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Q&A:こんなときどう答える?

生徒さんの受験結果に対する疑問にお答えをご用意しました。
より深くご理解いただくためのヒントにもなります。

自分の考えていた「自分のタイプ」と大きく違って意外だと生徒に言われました。なんと答えたらいいでしょうか。

タイプは「興味・関心」をもとに、8つの活動に関する志向の割合を示したものです。多くの割合を占めるタイプをその人のタイプとしてコメントを作成しています。 しかし、割合の少ないタイプでもその人にとっては大切だと思う場合には、意外だと思う結果がでる場合もあります。そういった場合には上位2つに限らず8つのタイプをすべて読み、 その中から自分でもあてはまるなと思うものについて考えさせてください。また本人が自覚していない場合もあるので、周りの友達とお互いに意見交換しながら、 自分のタイプについて考える時間をとるのもよいでしょう。

職業適性ランキングを見た生徒が「やりたい仕事が上位にない」というのですが、あきらめさせた方がよいのでしょうか?

R-CAP for teensは能力ではなく興味・価値観・志向をベースに測定しているので、希望していたものが平均以下でも、その仕事に就けないという意味ではありません。 適職ランキング上位の仕事は、実際にその仕事に就いた時に生徒自身と周囲の人と考え方が似ているということです。 適職ランキングで下位の仕事に就けば、周囲の人と自分は考え方が少し違うなと感じることでしょう。逆に言えば周囲の人とはまた違った考え方で個性を発揮する可能性もあります。また、高校生であれば、仕事をイメージだけでとらえている事もあります。これをきっかけに、改めて自分のやりたい仕事について詳しく調べて、仕事そのもののやりがいなどに目を向けて視野を広げるように指導することをお勧めします。

職業適性ランキングの上位に、生徒が考えたこともないような仕事や、嫌いだと思っていた仕事が入っているのはなぜですか?

特定の仕事について知っているようでも、実際にやってみないとわからないことは多々ありますし、ましてや高校生では知らない職業も多く、 その仕事の印象だけで好き嫌いを決めている可能性もあります。嫌いだと思っている、魅力を感じない職業について無理に興味を持たせる必要はありませんが、 「意外性がある、考えたこともなかった」「仕事内容をよく知らない」「一般的なイメージしかない」という仕事がTOP20に入っていれば、 その仕事内容に共通するやりがいを探求するなど、ぜひ職業学習の対象としてほしいと思います。
*学問適性についても同様にお考えください。

文系を希望している生徒が、学問ランキングの上位に理系学問が多いが、理系選択を薦めた方がよいでしょうか?

その生徒が一番学びたいと思っている学問について一緒に整理する事が重要です。文系を希望している生徒も理系学問が上位に挙がると言う事は、 日常的に理系分野にも興味があると考えられます。学問カタログや実際の大学の学部・学科の学びの内容を調べて、その生徒の興味にあっているのはどちらなのか研究が必要です。 また、学力面でも、理系が得意な学生が文系学問に、また文系が得意な学生が理系学問についていけるのか慎重に検討する必要があります。
また、どんな学問や仕事にも、理系的な力や(例えば論理的思考力・計算力など)文系的な力(例えば文章表現力や要約する力)が必要になる場面があります。ですから、文理選択後も、文系だから数学は不要、理系だから歴史や古文は不要と決めつけない指導が必要となります。

受験結果が似通った生徒が多くいましたが、それはなぜですか?

受験結果が似通っているのは、生徒の興味・価値観・志向が似ている部分が多いからです。 興味・価値観・志向は生得的な部分と、社会的・文化的影響に培われた外部からの刺激(文化・社会・組織・経験)によって作られるものです。 ですから、似たような社会的背景で育った生徒であれば、似たような興味・価値観・志向を持つ傾向もありうるということです。 価値観の分化が進んでいない若年層になればなるほどその傾向は高まるかもしれません。
職業適性や学問適性の診断結果は、単に個人に選択肢を提示するだけではなく、結果を導く本人の要因を各自が考えることによって「個人が仕事の中に求めるやりがい」や「学問の中で充足しようとする興味」を棚卸することにも役立ちます。

職業適性と学問適性の相関についてはどのように考えればいいのでしょうか?

R-CAP for teensでは、職業適性を求めるアセスメントと、学問適性を求めるアセスメントはそれぞれ独立したものとして構成されています。ですから厳密な意味での相関がとれているわけではありません。 しかし、両アセスメントともに個人の興味・価値観・志向を測定している点では共通しており、それをもとに、職業適性や学問適性のランキングが表示されています。 よって「やりがい」や「興味の対象」という面からすれば、双方のランキング上位の間に強い関連性が見られます。
一方で、たとえば学問適性では「比較文化」分野の適性が高いにも関わらず、職業適性では「営業職」が上位にくるようなケースも充分考えられます。このような場合には次のような指導が考えられます。
現在の社会を考えると、学校で学んだ知識が仕事に直結するような職業は、技術分野か、一部の専門的な分野に限定されています。 つまり、将来のキャリアからデザインして進路を決定しなければならない分野というのは厳密には少ないといえます。
学問に直結していない職業に就く事を想定した場合、学生時代に求められることは、「自分自身のオリジナリティ」「自分らしさとは何か」といった点を充分に確認して高めていくことと、 社会で役に立つ力であるコンピテンシーとアダプタビリティを鍛え、能力を高めていくことが重要です。
そのためには、自分の興味や志向にかなった学問を専攻し、充実した学生生活を送る事が重要です。例えば比較文化を専攻した場合、その分野が本当に興味のもてる分野であれば、 学問上の知識だけでなく、学習や研究の過程を通じて、前向きな考え方で取り組んでやる気を維持し、周囲と関係を築く力や、目標に対して計画を練る力、主体的に行動しやりきる力などが鍛えられるでしょう。 また、比較文化のどういった点が好きなのかを考えることから、自分のオリジナリティについても考えることになるでしょう。
その結果、たとえば、営業職という職業を選択したとして、どんな業界で、どんな商品をどういった人に、どんな方法で紹介する営業が向いているのか、自分自身で考えることができるようにもなっていきます。
このように、職業適性と学問適性の間に関連がつきにくいものが挙げられた場合には、将来、生徒が就きたい仕事についてよく話しあった上で、その職業が特定学科の専攻がさほど重要ではないと判断されれば、 学問適性を優先させた方がよいと思われます。