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人事担当者必見!今から始めるリスキリング施策の3ステップ

 


更新日:2025年9月17日

 

 

 

企業の未来を左右する重要テーマとして、多くの企業が「リスキリング」の必要性を認識しています。しかし、「研修の実施やe-Learningを導入しても従業員の学習意欲が続かない」「せっかく学んでも現場で活かされない」といった課題に直面し、思うように成果が出ない企業も少なくありません。
リスキリング施策がうまくいかない理由は、表面的な学習プログラムの導入だけでは解決できない構造的な課題が潜んでいるからです。
この記事では、これからリスキリング施策を進めていきたい、あるいは施策が行き詰まっている人事担当者の方に向け、施策失敗の根本原因を解き明かし、成功に導くための実践的なロードマップと具体的な解決策をご紹介します。

 

 

目次


 

 

 

①なぜ、リスキリング施策はうまくいかないのか?—見過ごされがちな3つの「壁」

 

多くの企業がリスキリング施策に踏み出せない、あるいは成果を出せない背景には、次の3つの「壁」が存在します。


1)戦略と人材像が不一致の壁
例えば、「DX人材を育成しなければ」と漠然とした目標を掲げても、「具体的にどのようなスキルを持つ人材が、いつまでに何人必要なのか」が不明瞭なままでは、従業員も「自分は何を学ぶべきかわからない」と迷走してしまいます。結果として、事業に直接貢献しない学びが横行し、やってみたはいいが成果につながらない、やりっぱなしになってしまうリスクが高まります。


2)従業員のモチベーションとリソースの壁
学習環境を整えても、従業員から「何から始めたらいいか分からない」「時間がない」といった声が上がっていませんか?これは、個人の努力不足ではなく、「リスキリングを実践するための動機づけや時間的リソースが不足している」という根本的な課題に起因します。


3)スキル獲得後の実践と定着の壁
リスキリングは、単に知識をインプットして終わりではありません。新しいスキルを仕事で活かす「実践の場」がなければ、せっかくの投資が無駄になってしまいます。学んだスキルが評価されず、キャリアアップにつながらない仕組みでは、従業員の離職を招き、「宝の持ち腐れ」リスクを高めます。

 

 

②成功へのロードマップ—3つの「壁」を打ち破る実践的な3ステップ

 

これらの課題を乗り越え、リスキリングを成功に導くためには、戦略的なロードマップが不可欠です。

 

Step1: 事業戦略に基づく「必要な人材」の定義
まずは、経営層と人事が密に連携し、将来の事業戦略から逆算して、「今後必要となる人材像」を具体的に定義します。このプロセスを通じて、リスキリングの目的を「学び」から「事業変革」へと転換させることが、施策成功の第一歩となります。

 

Step2: スキルとキャリアを可視化する仕組みの導入
従業員の「何を学ぶべきかわからない」という迷いを解消するためには、現状のスキルを客観的に把握し、キャリアパスを可視化する仕組みが有効です。タレントマネジメントシステムやアセスメントツールを活用することで、従業員一人ひとりが自身の強みと開発課題を客観的に認識できるようになります。

 

Step3: 学びを定着させる実践と評価のサイクル
学習プログラムの実施に加えて、学んだスキルを試せる「実践の場」を提供します。新規プロジェクトへのアサインや社内公募制度の活用などが有効です。また、学習成果を人事評価やキャリアアップに接続する「出口戦略」を明確にすることで、継続的な行動変容を促します。

 

 

③アセスメントを活用したリスキリング施策設計

 

②で示した「3つのステップ」を実践するためには、具体的な解決策を導入することが不可欠です。例えば、従業員の能力や志向を客観的に把握するアセスメントツールは、リスキリング施策全体に効果を示します。

 

<アセスメントとは?>

アセスメント(assessment)とは、対象となる人や物事を評価・分析し、現状をありのままに把握することです。アセスメントツールは人材マネジメントの領域でも用いられており、個人の能力や適性を測定し、適切な配置や育成等に活用されています。
アセスメントツールを活用することで、従業員の主観的な自己評価だけでは見えにくい能力を可視化し、事業戦略との連携、モチベーションの向上、そして実践・定着のサイクル構築を包括的に支援することが可能となります。

 

このアセスメントの一種として、「PROG@Work」についてご紹介します。

 

<PROG@Workとは?>

専攻や専門分野に関わらず社会で求められる「汎用的技能(ジェネリックスキル)」と「職業興味・志向」を客観的に測定するアセスメントツールです。これにより、従業員の主観的な自己評価だけでは見えにくかった「発揮能力」をデータで可視化することができます。

 

 

▼PROG@Workの測定項目(クリックで拡大)

 

 

 

▼PROG@Workのサービス概要資料はこちら▼

 

 

 

 

<PROG@Workが解決する3つの課題>

 

(1)戦略と人材像の不一致の壁を解決

可視化しづらい潜在的な能力をスコアで客観的に可視化できるため、社内に不足しているスキルや育成すべき人材をデータで特定でき、事業戦略と人材戦略を結びつける共通言語として活用できます。

 

例)事業推進のため部署横断でのコミュニケーションを円滑に行える次世代リーダーを育成したいが、全社的に「対人基礎力」のスコアが低い傾向があった
→コミュニケーション手法を学ぶためのアサーティブ・コミュニケーション研修やファシリテーション研修などを導入する

▼育成課題の特定・育成のためのPROG@Work活用事例はこちら
技術職の育成課題をPROG@Workで明らかに

 

(2)モチベーションとリソースの壁を解決

従業員はアセスメント結果による客観的なデータに基づき、自身の強みや開発課題を明確に認識できます。これにより「何を学ぶべきか」という迷いが解消され、自律的な学びの動機が生まれます。

 

例)プロジェクトマネージャーに任命されたが、PROGの結果から計画立案力が低いという課題を発見した
→PMP(Project Management Professional)など、プロジェクトマネジメントの専門資格取得に向けた学習支援を受け、プロジェクトの進行管理に活用

 

(3)実践と定着の壁を解決

測定結果を上司や人事と共有することで、個人のキャリアパスについて建設的な対話が可能になります。学んだスキルを活かすジョブアサインメントや、評価につながる仕組みづくりを支援します。

 

例)技術職のある社員がPROGを受験したところ、「統率力」が高いことを発見。
→上司と結果を共有し、強みを伸ばすためにリーダーシップ研修に参加。新プロジェクトのリーダーにアサインされる。この経験を経て、プロジェクトマネージャーの公募にも挑戦。

 

 

また、PROG@Workの結果を活かした面談やキャリア研修、コーチング等と連動することで、学びが単発で終わらず、継続的な行動変容へとつながるサイクルを構築します。PROG@Workは単に個人の能力を測るだけでなく、リスキリング施策全体のプロセスをデータに基づき、効果的に推進するための強力なツールとなります。

 

 

④まとめ:リスキリングを「企業価値向上」につなげるために

 

リスキリング施策から企業の競争力を高め、持続的な成長を実現するためには、次の3つのポイントを押さえるとよいでしょう。

1.事業戦略との連携: 目的を明確にしないまま、リスキリングを手段として導入しない。
2.自己理解の促進: 従業員が「自分ごと」として学びに取り組めるよう、客観的なデータでスキルを可視化してから自分にあった学びを選択する。
3.実践と評価のサイクル: 学びを定着させるための「出口戦略」を整備し、投資を確実に回収する。

 

戦略的なロードマップに沿って、一歩ずつ着実に施策を推進することで、その成功確率は飛躍的に高まります。アセスメントなどのツールも活用しながら、リスキリング施策を事業改革・従業員のキャリア開発支援につなげていきましょう。

 

 

▼PROG@Workのサービス概要資料はこちら▼