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BSI
ビジネス・スキル・インベントリーの効用
ビジネス・スキル・インベントリー(以下BSI)は、能力的な側面からあなたの職業適性を示唆しようとするものです。
ここでは、様々な職務を遂行する上で、あなたがどのような対処方法(あるいは行動様式)を得意・不得意と感じているのかを測定し、表示します。言い換えれば、様々な仕事場面で要求される行動・反応スタイルのうち、あなたの得意・不得意なスタイルを表しているアセスメントと言うことができます。
BSIの活用シーン
ビジネス・スキル・インベントリーの理論的背景
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ワーク・バリュー・
インベントリー
GIAL
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コンプレキシティ・
インデックス
CD
キャリアディレクション
CIS
キャリア・アイデンティティ・ステータス
JFI
ジョブ・フィッティング・
インデックス
カウンセリング心理学のスーパーによる「職業適合性」(1970)の定義に従えば、能力は2つに分類されます。1つは「知能」や「空間知覚化」などで構成される狭義の適性(性能)で、生得的(遺伝的)要素が強いとされています。もう1つは「学力」や「技能・スキル」で構成される技量と呼ばれるもので、後天的(獲得的)要素が強いとされています。

後天的に仕事や学習の成果として身につけた「知識・技能・スキル」(=技量)は、直接、仕事の成果に関係しますが、すぐに陳腐化してしまう可能性があります。しかし、前述したスーパーの能力の定義には表れませんが、実際に仕事を進めていく上でその成否を分ける重要な要素であると同時に、環境がどのように変化しても普遍的に通用するような能力の領域が存在します。「人を説得する力」や「周囲を巻き込む力」などがそれに当たります。そのような能力に該当するものとして、1990年代半ば頃より急激に「コンピテンシー」という概念が普及し始めました。多くの場合、「高い業績を挙げる人に共通して見られる行動特性」と解釈されます。この概念が普及した背景には、知能などの基礎的能力や知識・スキルなどの技量、あるいは性格などから、職務遂行の成否を予測しようとした旧来のアプローチが、いずれも思うほどの成果を上げることができなかったことがあるようです。

そのような中、スタンバーグは「知性のスタイル」という興味深い概念を提唱し(1988)、同じような能力水準を持つ人間が、全く異なる仕事に就いているにも関わらず、成功を収めている理由を説明しました。スタンバーグは、「その理由を説明するのにスタイルが役立つ。異なるスタイルを持つ人は、異なるやり方で能力を使うことを好む」とし、さらに「知性のスタイルというのは、考え方の好みのこと。能力ではなくて、能力の使い方を指している(中略)。社会は同じ能力を持っている人を同じように見るとは限らない。むしろ、その場面(職務や状況)で期待されているスタイルと一致するスタイルを持つ人が、能力が高いと判断される。そこで発揮されているのは能力ではなくて、その人のスタイルと直面している課題とがたまたま合致している、という事実だ」と説明しています。

このような理論を背景に、R-CAPでは、職務遂行に求められる能力を、純粋な能力というより個人個人の「スタイル」ととらえ、「様々な職務を遂行する上で、個人が得意(または不得意)とするような対処方法(あるいは行動様式)」と定義して、「ビジネス・スキル」と呼ぶことにしました。

日本人ビジネスマン約2500人から回収した調査結果について、当初想定した「対課題」側面、「対人」側面、「ベース(対自己)」側面ごとに因子分析を実施、バリマックス回転を施して因子を特定しました。その結果、3つの側面を合計して15の因子を抽出しました。
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