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GIAL
ジー・アイ・エー・エルの効用
GIALは、不確実性に対する志向(寛容度)の程度を測定するためにドライバーとストロイフェルトによって作られた(1978)アセスメントをベースに、日本人2万人のデータを用いて日本用にアレンジしたものです。
GIALの活用シーン
ジー・アイ・エー・エルの理論的背景
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人は、知的好奇心だけでなく、秩序、予見、リスク回避に対する強い欲求を同時に持っています。 歴史を振り返ると、人は、混沌として不確実な現実に対し、規則を作り、法律を定めるなどして無用な衝突を避けようとしてきました。また、時間という概念を作り、計画を立て、スケジュールを組み、いつ何をすればいいかを明確にすることによって、不確実な現実世界に「確かさ」を取り戻そうと務めてきました。このような欲求は、認知的不協和理論やエクイティ理論、リスク回避理論で研究されています。

こうした欲求は、すべての人が持っているものです。しかし、個人ごとにその強さが違います。人は固有の欲求レベルを持ち、その欲求の強さの違いが、環境への適応レベルの差を生むことを示唆したのはヘルソンでした(1959)。ヘルソンは『適応レベルモデル』(Adaptation Level Model)によって、「人は現実に対応するために、過去の価値体系に基づいて現実に対する期待値を持つ。期待と現実が違えば、その違いを是正するために認知的動機を駆動させる。つまり好奇心を持って環境を変えようとする。もし環境を変えることが難しいとわかると、自身が持っている適応レベルを変える」と主張しました。

各個人が固有の適応レベルを持っているとすれば、同じ職場環境に対しても違った認知的動機を持つことになります。この理論を発展させ、1978年にドライバーとストロイフェルトによって提唱されたのがGIALです。

とても静かで、何が起こるのかを容易に予想できる環境で長く暮らしてきた人にとって、秩序正しい環境はプレッシャーが少なく心地よいでしょう。しかし、そのような人があいまいな問題、何が起きるかわからない環境、不確かな対人関係といった状況におかれた場合、大きなプレッシャーを感じることになるはずです。その際、その人は秩序立てて合理的に物を考えることによって、確かさを取り戻すように努力するでしょう。けれども、プレッシャーが大きすぎる場合は、現実回避の行動を取ることも考えられます。

リーは、「(不確実性に対する)寛容度が低い人は、秩序立った職場にいるときに高いパフォーマンスを示し、逆に寛容度が高い人は、多様で不確かな職場環境で高いパフォーマンスを示す傾向にある」と発表しています。職場環境と、不確かさに対する寛容度の一致の度合いは、キャリアを考える際に非常に重要な視点であるといえます。
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