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『PROG白書2018』の読後感想

読者プレゼント当選のみなさまの声

2018/12/13  タグ: ,  

学事出版・刊

当サイトで10月に実施した『PROG白書2018』発刊プレゼントに多数のご応募をいただき、ありがとうございました。先着100名にお送りするとともに、読後の感想・ご意見をお寄せいただくようお願いしたところ、20名以上の方から貴重な声をうかがうことができました。

その中で目立ったのは、「学修成果の可視化」「コンピテンシー」「キャリア教育(大学と社会をつなぐ)・就職指導」に注目された感想・ご意見です。本書がテーマとしている「企業が採用した学生の基礎力」については、サンプルが限定されているなど今後の課題のご指摘もありましたが、「知りたくてもデータがなかった」情報を手にする試みとして、おおむね好意的な評価をいただきました。
ご意見をお寄せいただいた方の多くは、大学など高等教育機関の教職員や研究者でした。すでにPROGを活用されている立場から「現場の実感が裏付けられた」との声や、第2部の研究論文集が役立った・興味深かった、といった感想もいただきました。

以下、みなさまの感想(原則として全文)をご紹介します。見出しは「感想タイトル」としてご自身に付けていただいたものをそのまま使用しています。

学修成果の可視化

数値化の功績

学生の基礎力(リテラシー、コンピテンシー)を数値化して見える化し、企業にも、学生にも非常に理解しやすいものになってきている。
学生も大学4年間で何を学べば良いか、自分の弱点を知りそれを伸ばす事で人間力を高めることが出来るツールである。
今後も日々の改善をして、よりよいPROGとなることを期待しています。

学修成果を可視化する貴重なツール

学修成果を可視化する方法が僅少な中、PROGへの期待は大きい。分析や研究成果を公開していただけることは大変ありがたく、今後、更なる活用を検討する一助とさせていただきます。

学修成果が可視化されてきた!

PROGスコアと学修成果、就職先との関係について、さまざまな研究があることが一覧できる良書です。今後は、各学校でのどのような取り組み・介入が、どのようにPROGスコア、ひいては、学修成果に影響したのか、その介入実験・取り組み事例なども出てくるとさらに勉強になると思いました。

はじめて利用させていただいて

学修成果の可視化は以前から取り組んできたことでしたが、特に汎用的能力に関しては、これまでの手法が学生本人の自己評価による場合が多く、その客観性に課題がありました。また、ルーブリックなどを利用した教員による評価も主観に左右されることが多く散見されました。
今般、PROGというアセスメントの結果を活用したデータに基づき、多様な観点から統計的に分析された研究成果は画期的なものと拝察します。
今後もこの研究成果を参考にして、汎用的能力の育成ならびにその可視化を図っていき、効果的な教育手法の開発に繋げたいと思います。

コンピテンシー

コンピテンシーの重要性

リテラシーは学力と同じではないが、近い感覚がある。一方で社会人を長く続けていて感じることは、実は個々人についての能力差というのはそれほど大きなものはなく、結局のところ、やる気や協調性が重要である。しかしながら、自分の力を発揮できる場所には個性による差もあるであろうし、適した業種や職種もある。よって、こうしたジェネリックスキルテストを通して、あくまで参考ではあるが、自身が向いていると思われる業種・職種を事前に知っておくことは(その人自身にとって)有利に働きこそすれ、決して不利な事ではないと感じました。

コンピテンシー評価値に注目してみる

本学でもPROGを導入し、初年次の学生に受検させました。学部毎にカラーが出ていて、興味深く結果を観察しているところです。様々な学部の教職員と話すのですが、コンピテンシー評価値を学部4年間で如何に成長させるかが、大学の評価につながるのではないかと考え始めています。その中で、教授法としてPBLやALなどを多用する学部、今後増加する学部と変化のない学部でのコンピテンシー評価値の増減などを今後、学内で追うことで教授法の改善なども期待できると考えています。

大社接続の実態解明を試みる

第1部の大卒就職者のPROGスコア分析はこれまでデータで知りたくても出なかった企業別リテラシー&コンピテンシー特性を有効サンプル数が少ないもののあぶり出そうという試みである。結果はリテラシーに重きをおく業種とコンピテンシーに重きをおく業種に分かれること、社風というが実際は各社とも十人十色の多様な学生が就職しているということ、地元就職志向者はコンピテンシーが低いこと、理系のリテラシーは文系より高く進学者の方が就職者より高いこと、など興味深い。企業の採用関係者や大学関係者のみならず一般の大人が知っておくべき現実感がある。第2部はジェネリックスキルの概念が研究論文に当たり前のように使用されているという現実からPROGは学習成果の指標として有効であるという本プロジェクトの主張である。大学関係者は参考になる。とにかく高大接続が話題となっている今、大社接続を真面目に科学しようとしている姿勢がうかがえる一冊だ。

キャリア教育(大学と社会をつなぐ)・就職指導

キャリア教育の教材に最適

各大学では、キャリア関係の科目を系統的に設定し、クラス運用しているケースも多数あると思われるが、課題の一つとして挙げられるのが、「学生の意識」があると考える。低学年でのキャリア科目は有意義ではあると考えるが、学生の感覚ではまだまだ先のことであり、イメージが追いつかないケースもあると思われる。PROGを受験していったいどのように結果を活かせばよいのか・・・、学生さんは勿論のこと、指導する側の教員も悩んでいる状況にあることが多いと思われる。
そのような際に、客観的なデータを用いて実例のありのままを整理した「PROG白書2018」を教材として活用することにより、学生さんは自分の将来をイメージするキッカケとなり、教員には授業で一般的な内容の話(学生側からすると面白くないことが多い?)ではなく、実例(データ)を元に議論することが可能となる。
本著からは、一般的な傾向が明示されていることを期待するのではなく、学生さんが自分のキャリアについて考える機会を与えること(問題提起)を期待すれば、いわゆるアクティブラーニング教材として、十分なポテンシャルであると思われる。
本著を企画・編集されたリアセック関係者の皆さま、データを提供された大学関係者の皆さまには、有益な情報を提供して頂き、一読者として御礼申し上げたいと思う。

高校・大学・社会をつなぐキャリア教育の創造

ここ数年、高大接続をめぐる議論が活況を呈している。大学での学びの可視化としてのプログが活用される論文から各大学での事例は極めて重要である。現在の高校、大学教育に必要なことはそれぞれにおける「主体的な学び」と考える。学びと進学、社会とのつながりを意識することで、社会に漕ぎ出していく力を獲得させることである。そのためには、教育の役割として、自立していく力・態度を育て、身につくようにできる方法が必要です。理論も重要ですが、同時に、今生きている社会と、これから生きていく社会の変化というのはどうしても視野に入れていかないといけないというのが、私はいま大学が直面している問題だと思います。

マッチング可視化の挑戦

第3章の業種に応じたPROGスコアは方向性を模索するひとつの指針としては興味深い。一方で本書にもあったように「多様性」が十分にあり、またリアルの企業もハイパフォーマーのみを募集している訳ではない。この辺りに活用者の妙があるのだろうと思えた。

大学生の地元志向

特に興味を持って読まして頂いたのが、「大学生の地元志向とキャリア意識」の項目です。本学の学生は四国島内出身者が多数を占め、尚且つ就職時の地元志向は年を追う毎に強まっています。大企業に早期に内定をいただいても、地元の中堅企業あるいは地公体に合格すれば、方針転換を図る割合が非常に高くなっており、進路に対する助言のあり方が本当に難しくなっております。少子高齢化が続き、消費市場が縮小する中、10年、20年後を考えてのキャリア形成をしっかりしておかないと、生活に問題をきたす可能性が大であり、将来を危惧しております。これを機会に部内で回覧し、意識変革を図るツールとさせて頂いております。感謝

就職支援の参考になりました

豊富で具体的なデータをご提示いただいたので、参考になりました。
就職支援の現場で、これまで以上にPROGを積極的に活用していこうと思います。

今後のPROG活用のヒントとして

PROGから企業が求める人材像の特徴や、学修成果論文等は、今後の取組の方向性にも非常に参考となりました。

業種とPROGスコア

就職先の業種毎にPROGスコアを示しているのは進路指導にとって興味深いデータと思う。生徒会活動や部活動とPROGの結果の比較は、多面的入試の参考資料となって興味深い。

企業に求められる学生像がよくわかる

本書にて、PROGの有効性がよくわかったとともに、企業が求めている学生像が手にとるように理解できました。

PROG白書2018

本白書の業種別特徴をPROGを通じ、見い出す試みに大変興味を持った。将来的には本校学生が目指す業界についてのデータも蓄積され、分析出来るようになれば教育にも活用していきたいと感じた。

その他

PROG評価とその活用の現状を知ることができた

PROGを導入した大学等がその結果を踏まえて統計評価に結び付け解析している内容を具体的に知ることができて非常に良い勉強になりました。

御礼

本学部では過去に数年間、2つの学年の学生にPROGを受検させて、個々の結果および同一人物の2年間のスコア差分による学修成果の把握および、学生視点では自己の認識に基づく社会進出(進路等の選択)の参考情報として活用してきました。
「PROG白書2018」によって、「PROG」の特長を再認識できたと共に、全国の実績に基づくデータ分析結果により、本学部で実施した結果に対する理解も深まりました。

論文情報

PROG活用による学習成果研究論文集に感動した。これから活用例の実績が増えれば増えるほど、良質な多くの論文が発表されることが期待できる。

他校の事例を参考に、本学での取り組みを検討していきます。

本学専門学校を学生が「就職までの『職業への社会化』のプラットフォーム」 として活用する、「産学連携」で専門性はもちろん、ジェネリック・スキルや職業観を養成していく― 。このために、『2018』の第2部「学修成果研究論文集」を参考に、どんな取り組みが効果的かを試行錯誤していきたいと考えています。

参考になりました

各業界で求められている人物像がおぼろげながら見えてきました。また、最後に論文もあり、こちらも参考になりました。

継続的な情報の蓄積を!

始めの方しか拝見しておりませんが・・・業界や企業によって採用する人材に傾向があるという情報たいへん興味深く見させていただきました。ただ、情報の母集団が少し小さすぎる気がしますし、企業の採用活動自体も少し揺れる傾向がある印象がありますので、数年間にわたって情報が蓄積されれば極めて有効なキャリア支援のための情報として価値が出て来ると思います。
今後の情報の蓄積に期待しています。

企業ごとの特性が良く分かる

今まで、経験で企業ごとに、この能力が高いと就職しやすいと考えていたことが、分析結果で明らかになりました。また、企業ごとの採用者に求めている能力の順位的なものも理解でき大変参考になりました。
データ数の関係で難しいとは思いますが、次回は男性と女性での分析をしていただけるとより参考になります。

次なる進化を期待する

企業が求める能力とPROGの計測する能力との親和性は理解できる。また、就職を考慮に入れなくても、学生の成長度合いを測定するツールが教育現場には必要であり、PROGがその有効なツールになり得ると思われる。ただ、成長を決定付けた因子が何であるかまでは明瞭にならない。従って、教員の立場から言えば、授業改善のための具体的な指針にはなり得ない。他の調査と組み合わせる等より多面的な調査が必要だろう。

PROG感想

・本文でも触れられている通り、サンプルが限定されており、数値化して比較するには数量不足と感じた
・ただし数量は少ないながらも、様々な能力を数値化し比較できるようになることは今後の教授方法の改善にも有意義であると感じた
・後半の論文集では本学と似たような環境の資料もあり参考になった
・課外活動や講義への積極参加との相関など、概ね肌感覚で理解していることが数値化して理解できた

『PROG白書2018』のご購入は → 学事出版のサイト
※その他インターネット書籍販売サイトからもご購入いただけます。
 定価:2,400円+税
既刊 PROG白書シリーズ も好評発売中です。

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