キャリアの広場は、キャリア教育の様々な情報を送り届ける情報メディアサイトです。お気軽にご活用ください。

『PROG白書2024』の読後感想

読者プレゼント当選のみなさまの声

2024/08/08  タグ: ,  

学事出版・刊

当サイトで5月に実施した『PROG白書2024』発刊プレゼントに多数のご応募をいただき、ありがとうございました。先着100名にお送りするとともに、読後の感想・ご意見をお寄せいただくようお願いしたところ、多くの方から貴重な声をうかがうことができました。

その中で目立ったのは、「企業人の仕事・能力・学び」の実態や分析に注目された感想・ご意見です。また、大学生・企業人を一貫して能力を見える化する尺度としてのリテラシー・コンピテンシー(PROG)にも関心が集まりました。

以下、みなさまの感想をご紹介します。見出しは「感想タイトル」としてご自身に付けていただいたものをそのまま使用しています。

リテラシーとコンピテンシー

リテラシーとコンピテンシー
リテラシーとコンピテンシーを切り口にした、キャリア後の分析(仮説)は興味深く、参考なった。直感的にもいろいろなインプリケーションがあった。
一方で、リテラシーとコンピテンシーの定義や分類の具体的な言及が少なく、概念的にはわかるが、実務的な応用としてはややつきにくいと感じた。

「営業職はリテラシーと年収が関係しない」と女性の働き方
本の第3章に「営業職はリテラシーと年収が関係しない」という分析を読んで、いわゆるFラン大学で教員をしてきたので、なんだかほっとしました。後期に労働社会学の授業を担当するので、学生を元気つけるためにも この点は強調したいですね。
それと同時に大学の入学偏差値では測定の難しいと思われる「流動性知能」の向上も若い世代には非常に重要であるとわかりました。
そういった点からも現在多くの大学で取り入れられているアクティブラーニングなどは、重要なのかもしれません。
それと同時に各大学で教えられている各専門分野の学びが、リテラシーやコンピテンシーの向上にどのように関係しているのかも考えてみたいと思いました。
また、今までの大学での経験では女子学生の多くが営業職ではなく事務職を希望することが多かったですが、近年その傾向は顕著でしたが。こちらは極めて厳しいということになりますね。
事務職で高い年収を目指すのであれば、DX化などの新しい仕事の流れなどに対応できる高いリテラシー(特に新しいことを学ぶ能力や適応力)、さらに会社全体の人との折衝力などの高いコンピテンシーも必要とされているのではないかと感じました。
第9章の女性の箇所はもっと別の分析も可能かな?と単純集計(P138~)を見て思いました。
(中略)
今の働く人を考えるうえで、非常に参考になる本だと思いました。
データを再分析されれば、もっと面白い結果が得られるのではないかと思います。

大変興味深いデータでした
リテラシーとコンピテンシーの年齢による差、役職との関係等々、大変興味深いデータが掲載されています。若手の育成に関わっておられる方が読むと、何かしらのヒントを得られるのではないかと感じました。

就職後の変化を興味深く読んでいます
就職後にリテラシーやコンピテンシーが、どのように変化するのか興味深く読み進めさせていただいています。最近はせっかく就職しても離職率が高いので、何か参考にさせていただければと思っています。

大変に参考になりました
最近の就職活動は売り手市場と言われています。大学生にとっては選択肢が広まってはいますが、その分、就職活動における悩みが深まっているようです。自分にとって「働くとは何か」を的確に捉えるためにも、ジェネリックスキルの測定や育成が極めて重要であると思いました。

学習成果可視化のその先
大学業界では卒業時の学習成果(教育成果)の可視化が標準になりつつあるが、本誌で示唆されているように、卒業後の年齢や経験に応じて能力(コンピ・リテラシー)は変化していくものとの観点が重要なように思った。

我が身を振り返る
リテラシーとコンピテンシーが、社会人の仕事にどのように関係しているのか、たいへん興味深く拝読しました。学生にPROGを受けてもらう立場ですが、我が身を振り返る良い機会になりました。

企業人の特性

興味が湧くデータ満載
第2章「企業人の仕事や職場環境の現状」のところが大変参考になりました。「職場」の将来については不安を抱えている傾向にあることがわかりました。やはり、社員が「将来も成長できる」と思える職場にならなくては、と思います。

企業人の特性の可視化
企業人の能力・特性を明らかにした大変、貴重な資料であると思います。
学生がめざす具体的な指標として就職支援に活かせるものと考えます。

企業人の今を正確に把握できる分析読本
丁寧かつ精確な仮説の基で社会調査のルールに則り分析された結果は、企業人の働き方のリアルを把握することができました。次世代を担う人材を育成する私達大学人にとって大変有効なツールであると思います。

企業人データ
企業人データと分析が大変興味深かったです。企業人ということで、勤め人だけのデータとなり、自営業者などは含まれておりませんが、様々な雇用形態のデータもあればより面白い内容になるのではないかと思いました。また、企業人のうち役員以上のデータも少ないので、年収を含めた分析はやや母数が心もとない印象も受けました。

学びとそのアウトプット

企業人の学びについて
特に第4章に関わって、社会の変化が激しい今日では、学び続ける姿勢を持ちリスキリングしていくことが求められているが、その環境がどれだけ整っているかが重要であろう。本書では、「企業規模が大きいほど学習活動を行う傾向がある」とされているが、その背景には企業規模によって社員の学習活動に対する時間や費用についての支援の有無も大きく影響しているのではないかと考えられる。また、職場内研修や職場の指示による学習なのか、それとも自主的な自己負担による学びなのかによっても学びへの主体性の度合いが異なると思われる。その点とコンピテンシーとの相関関係はどのような結果になるであろうか。
また、学びの活用はおこなわれているが学びを共有する人が少ないという指摘は興味深かった。まとめの提言(3)にもある企業における組織のパフォーマンスの向上、また生産性を向上させるためにも学びを共有するしくみづくりは重要ではないかと考える。そのことにより、職場におけるより良いコミュニケーションにもつながるのではないだろうか。

企業人の学びの現状に関する理解の深化
特に企業人の学びの現状(学ぶ理由・学びのアウトプットの実態)は興味深く、参考になりました。調査自体の分析の視点・フレームワークの説明等も参考になりました。

キャリア自律の重要性
「キャリア自律」は昔から見聞きするが、仕事に関する学びを意識するうえで「アウトプット」「共有・活用」が有意であるところまで踏み込んだ今回の解釈は、新たな視点と今後の展望につながる契機になると感じる。例えば事業所内での高パフォーマーが実際どのような「アウトプット」「共有・活用」をしているか、あるいは事業所内でのパフォーマンスが高い事業部は何をしているのか、実証的な事例検討が加わることにより展望がより開けるのではないかと思慮する。そこから逆算して、現在の高等教育機関で「出来ていること」「出来ていないこと」の分類をすすめることで、何を優先順位の上位にもってきて取り組むべきか現場での理解に歩近づくのではないかと思う。

ジョブ型雇用

ジョブ型雇用の課題
充実したデータに基づく分析で読みごたえがありました。
ジョブ型雇用の求人を見かける機会が多くなってきましたが、特に従業員側からの視点において、まだまだデメリットが多いように見受けております。
ジョブ型で雇用した人材の力を活かすことができるか、その人材を「人財」として向き合うことができるか、組織側の姿勢が問われていると感じます。

PROG白書2024を読んで
実際にPROGを学生に使っている大学でキャリア形成支援を行っている者です。本書は性別、働き方、雇用形態など広い範囲で分析がなされており、とても興味深く読むことができました。(中略)タイトルにもある「ジョブ型雇用」については、本書の中ではあまり触れられていなかったと思いますが、(中略)このジョブ型という言葉の持つ意味や捉え方、メンバーシップ型からジョブ型へ、ジョブ型からメンバーシップ型へ労働移動をされた時の、働き方の差異などは是非、知りたいところです。他には、正規非正規については、データでも肌感覚でも、非正規比率が高いのは女性で、その女性活躍が未だなされていないことが本書にも挙げられていました。女性活躍の国の施策としての代表格は、育児介護休業法ではないかと思いますが、こうした育児に関わる女性の働きやすさは、ジョブ型がいいのかメンバーシップ型がいいのは、はたまたどちらの方がより積極的に企業が導入しているのか。法制化しているがゆえに企業への導入はすでに進んでいるが、「お子持ち様」といった育児をする女性(に限らないが)を揶揄する言葉も生まれ、今後の企業の価値観の変化や世の中の考え方の変化がどのように起こっていくのか、今回のデータから興味深くかつ先々の不安を感じながら拝読させていただきました。何より、PROGを軸とした様々な視点からのアプローチは、現在の社会人の働き方や価値観を鮮明に浮かび上がらせているのではとも感じます。だらだらと感想だけではなく要望まで書きましたが、ここから見える社会的課題をいかに解決することができるのか、そこに自分自身も何ができるのか、改めて考えるきっかけにもなりました。

女性活躍

女性活躍社会への示唆
女子大学に勤務しているため、第9章を特に興味深く拝見しました。今の職場を「良い」と思っている一方、成長できるとは思っていないなど、キャリア自律についても考えさせる分析がありました。

キャリア教育の先の目標としたい
本学は女子大なので、特に第9章を興味深く読ませていただきました。
「女性回答者は男性と比べると成長予感を持っておらず、学習行動も少ない」という結果は、今目の前に居る学生たちの数年後の姿として捉えるととてもリアルに感じました。在学中に自分自身の適性や興味対象をしっかりと見極めさせるとともに、卒業後のキャリアを「当面の数年間働く期間」としてではなくそれ以降の生涯全体として捉える視点を持たせることが大切だと実感しました。授業では「スーパーのライフ・キャリア・レインボー」を示してそのあたりのことを説明してはいたものの、働く目的や学ぶ目的をあらためて考えさせるワークなどを取り入れ、卒業後の自発的な学習行動につなげられると良いと思います。

その他・全般

相談現場の実感と一致する分析結果
学びぐせや学びを共有する力の有無、エンゲージメントを高めるための3要素の大切さ、成長予感の低さなど、日々のキャリア相談現場から透けて見える現場感覚と一致する分析結果で、とても参考になりました。

大学の教育現場から
大学教育に携わるものとして、「大学成績からコンピテンシーへの影響は、卒業後『遅れて』表れる。大学成績で表現される学習習慣が継続的に作用し、蓄積しているものと思われる」(93頁)という分析結果は、今後も襟を正して教育にあたるよいきっかけとなった。

部下に恥じない自分になる
春から管理職になったことで、第8章の内容には興味を持ちました。上司が学ぶ姿勢を示すことで、部下にも学習意欲が湧くとのこと。雑務に追われててんてこ舞いではあるものの、少し余裕が出てきたらコーチングなどの研修を受けてみようかと思いました。

可視化による深堀と日本の課題の探求
デシジョン・ツリーや各モデルが可視化で示されており、理解しやすかったです。加齢による流動性/結晶性知能への影響が割とでているのが驚きでした。また、女性の働き方でマミートラックやガラスの天井の部分が数字として表れているようでした。(外資系とかと比較して欲しいです。)リスキリングや社会的な改革に本書のデータが有効に活用されることを願う所存です。

これからの人材育成に幅広く役立つ冊子です。
職場の人材育成(世代ごとの考え方の傾向を知る意味でも)、学生のキャリア教育、自分自身のキャリアプラン等考えること等々、非常に幅広く有益な冊子(データ)であると感じています。

『PROG白書2024』のご購入は → 学事出版のサイト
※その他インターネット書籍販売サイトからもご購入いただけます。
定価:2,400円+税

セミナー・公開研究会情報

近日開催予定のセミナー・公開研究会情報がございません。

学ぶと働くをつなぐキャリア関連ニュースなど、当サイト最新情報を無料のメールマガジンにてご確認いただくことが可能です。



閉じる