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新キャリア開発支援の「3種の神器」

近刊『新キャリア開発支援論』より

2016/12/02  タグ:  

角方正幸(「キャリアの広場」責任者/____
リアセックキャリア総合研究所所長)

大学教育やキャリア開発をめぐる状況がさまざまに変化する中、これから大学で求められるキャリア開発支援を考えるとき、そのフレームは「今までの15年」と「これからの15年」とで、大きく異なるものとなる。
近日刊行の『新キャリア開発支援論』では、キャリア開発支援の新たなフレームを提示している。ここではその一部を抜粋・要約して紹介する。

キャリア開発支援の過去・現在・未来

キャリア開発とその支援に新たなフレームが求められる理由の1つは、大卒就職環境の変化である。いわゆる就職氷河期を含む「旧」15年においては、「どこにも就職できない」という可能性があり、大学におけるキャリア支援は「とにかくどこかに(少しでもいいところに)入れる」という就職対策である側面が大きかった。その後景気の回復にともない就職環境は回復。少子化がますます進行して若年層の希少価値が高まったことも、状況の大きな変化である。
もう1つの背景として、産業構造や就業構造が「旧」時代から大きく変化し、「新」時代の15年の中でもさらに変化していくという要素がある。今までの15年の変化も十分に大きく急速なものだったが、「第4次産業革命」がいわれる今後は、さらなる激変が予想される。キャリア開発支援のフレームも適応していかなければならないだろう。

新旧3種の神器

新旧フレームの大きな変化を3つの要素にまとめたのが下の図表である。
3regalia

「授業」においては、SPI対策から、アクティブラーニングへ。
今までのキャリア開発では、就職活動の成功(希望企業の内定)に向けてSPI対策講座や資格講座が行われてきたが、これからのキャリア開発は、社会人として(就職後に)活躍するための汎用的な能力(ジェネリックスキル)が重視される。それを身につける代表的な方法がアクティブラーニングである。

「専門職」については、キャリアカウンセラーから、各種コーディネーター(インターンシップコーディネーター、地域コーディネーターなど)へ。
ただこれは、キャリアカウンセラーという仕事(職種)を否定的に評価するものではない。もとよりキャリアカウンセラーの仕事には、個別のいわゆるキャリアカウンセリングだけではなく、キャリア理論に基づく各種のプログラム(カリキュラム)開発や、キャリア関連科目の指導、ワークショップのファシリテーションなども含まれていた。その比重が変わると考えるのが妥当である。
地域や社会と連携してインターンシップを実施したい教職員や学生と、連携可能な企業(社会)とをマッチングさせる、コーティネーター的な役割が求められるようになっている。また、旧フレームではもっぱら学生の就職先として行っていた企業開拓も、インターンシップをはじめ多様な連携のための企業開拓へと拡大していく必要がある。

「運営主体」は、従来の教員/職員に、TA・SAを含む学生が加わる。
「これからのキャリア開発はこうあってほしい」という希望を含む項目であるが、なんと言ってもキャリア開発は学生のキャリアの開発であり、そのキャリア自律のためには、学生自身が主体的に動かなければ、どんなプログラムも絵に描いた餅にすぎない。学生が主体となり主人公となってこそのキャリア開発支援である。

—–
『新キャリア開発支援論』
角方正幸・松村直樹・平田史昭著
学事出版より2017年1月末刊行予定

第1章 変化するキャリア開発支援論
第2章 産業経済の変化とキャリア教育
第3章 基礎力(ジェネリックスキル)の育成とキャリア自律
第4章 キャリア開発プログラムの実際とマネジメント課題

 

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