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就業力と『PROG白書2015』

2015/01/20  タグ:  

『PROG白書2015』では、これまでの全受験者10万人の統計データに基づき、属性別のPROG スコアの特徴(男女別、文理別、学系別、学年別、入試偏差値別)、ジェネリックスキルからみた大学生のタイプ分類などを分析・考察している。その中から、就業力とPROGスコアの関係に触れているコラムを紹介したい。早期内定者が保有するジェネリックスキルの特徴が明らかとなっている。

ジェネリックスキルと就職活動との関連

PROG テスト受験者の内から、4年生の3月末までに就職先が決定した学生467 名(うち早期内定獲得者69名)、未決定者(卒業後の進路が進学でも就職でもないものに限定)43 名を対象として集計をとり、分析を行った。
興味深い結果としてはまず、早期内定獲得者のコンピテンシーの高さである。コンピテンシー総合のポイントを見ると、就職決定者全体が3.68、未決定者3.21に対して4.16というハイスコアを示した。一方リテラシー総合のポイントは、むしろ未決定者の方が早期内定獲得者や就職決定者全体と比較して高かった。
企業は採用において、ある程度のリテラシーがあることを前提に、外から見えにくいコンピテンシーを面接などを通じて見ようとしているのであり、それが一定程度成功していることを、これらのデータは示していると考えられる。

コンピテンシーについて、早期内定獲得者が高い能力を示した中分類項目は、統率力4.20(就職決定者全体3.66、未決定者3.12)、自信創出力4.16(就職決定者全体3.68、未決定者3.38)、行動持続力4.29(就職決定者全体3.71、未決定者3.40)であった。
つまり、企業が早期に内定を出すのは、統率力があり、自信を持って行動が持続できる、いわゆる「タフな人材」なのである。

逆に未決定者に注目すると、早期内定獲得者、就職決定者全体と比較すると大きく下回ったのは、協働力3.40(早期内定獲得者4.45、就職決定者全体4.02)、計画立案力3.29(早期内定獲得者3.78、就職決定者全体3.76)だった。
未決定の学生には、①計画立案が苦手で、就職活動という期間限定のイベントに対する行動統制が取れず、就職活動を成功裏に導けない、②協働が苦手な学生を企業は採用にあたって敬遠している、という進路が決まらない2つの要因が推測される。

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『PROG白書2015』はこのほか、「ジェネリックスキルとはどんな能力か」「PROGテストの大学への導入事例」なども収録している。

詳細内容、購入方法などは→http://www.riasec.co.jp/archives/1825

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